「やりたいことがわからない」30歳から考える、生き方に迷うすべての人へのヒント

「やりたいことがわからない」30歳から考える、生き方に迷うすべての人へのヒント 自分を変えたい

「自分の本当にやりたいことは何か?」、「いまいちやる気がわかなくて。仕事に行くのがつらくて。だけど、やりたいこと言われてもよくわからないんです」——。

30代を迎え、このような悩みを抱えている方は少なくないでしょう。世の中の多くの人々が「やりたいことがわからない」と感じており、どこを目指せば良いのか、何をすれば良いのかが分からず、モヤモヤとした日々を送っているかもしれません。

この「やりたいこと」という言葉の定義が統一されていないことも、混乱の一因です。

しかし、シンプルに言えば、真に求める「本当の願望」に沿って、真っ直ぐ生きることを指します。言い換えれば、「心が求めることをやる」ことです。

本記事では、この「やりたいこと」が見つからない背景にある心理学的要因を深く掘り下げ、あなたが本当に求める生き方を見つけるための具体的なヒントを解説します。そして、一人で悩むあなたのために、専門家によるカウンセリングがどのように役立つのかについても触れていきます。

「やりたいことがわからない」そのモヤモヤ、心理学で解明

「やりたいことがわからない」そのモヤモヤ、心理学で解明してみましょう。

なぜ「やりたいこと」が見つからないのか?3つの心理学的要因

「やりたいこと」が見つからないと感じる背景には、いくつかの共通する心理的パターンが存在します。

「嘘の願望」に縛られている

人間には「本当の願望」と「嘘の願望」の2種類の願望が存在します。

私たちが幸福感を感じ、自分らしく充実した人生を送るためには「本当の願望」に沿って生きることが重要ですが、「嘘の願望」に沿って生きてしまうと、いつまでも充実感を感じられず、常に他人の目や意見に怯え、劣等感に苛まれる人生を送ることになります。

例えば、親や教師、コミュニティなどの外部環境によって「欲しいと思い込まされている」願望が「嘘の願望」にあたります。子どもの頃、親の期待に応えようとしたり、周囲に反発すると怒られたり悲しませたりすることから、生き永らえるために親の考えを受け入れてしまうケースがあります。

また、学生時代の友人関係で仲間外れにされた経験から、自分らしさを抑え、周囲に「よく思われるような自分」を演じるようになることもあります。

「やりたくないこと」に埋もれている、または「やりたいことができない」経験の積み重ね

義務やノルマなど「やらなくてはいけないこと」や「本当はやりたくないこと」が多すぎると、心に余裕がなくなり、本当にやりたいことが見えづらくなります。

また、過去にやりたいことがあったにもかかわらず、それが叶わない事情が続いたり、「あなたには無理」と否定される経験を重ねたりすると、自分の気持ちに蓋をしてしまい、本当に何をしたいのか分からなくなることがあります。

「自分らしさ」に蓋をしている / 他人の目や結果を気にしすぎる

「やりたいことがわからないのは、自分らしさに蓋をしているから」という心理学的見解があります。

本来の「自分らしさ」は、自由でマイペース、独創的な発想を持つなど、デコボコしていて目立つ部分です。しかし、幼少期に親や友人から否定された経験があると、「こんな自分じゃダメ」「愛されない」と感じ、自分らしさを表に出さないように努力し始めます。

人からの評価や結果にとらわれすぎると、失敗や挫折を恐れて新しい一歩を踏み出せなくなり、「やりたいこと」を見つけることがさらに難しくなります。

また、「時間やお金、スキル、才能など、今の自分に足りないからできない」と決めつけてしまう思考パターンも、本来やりたいことを実現させる努力や工夫まで至らない原因となります。

本当の「やりたいこと」を見つけるための自己分析ステップ

「本当の願望」を見抜くヒント:時間を忘れて熱中できるか?

本当の願望を見つけるヒントは、「時間を忘れて熱中できるかどうか?」です。

これは、好きやワクワク感とも言えるでしょう。好奇心を感じ、夢中になれることに「本当の願望」が存在します。

以下のチェックリストを参考に、自分の「本当の願望」を探してみてください。

  • やっていると気付けば数時間経ってしまう
  • いつもそのことばかり自然と考えてしまう
  • 頑張ろうと思わなくても当たり前に続けられる
  • 見返り(報酬や承認)がなくても続けられる
  • もっと知りたいと興味や好奇心が自然と湧いてくる
  • もっと上手になりたいと無意識に学びたくなる
  • ただやっているだけで幸福感を感じられる

3つの要素で「天職」を見つける【得意・大事・好き】

「やりたいこと」を見つける具体的な方法として、「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと(価値観)」の3つを明確にすることが挙げられます。

これら3つが重なる部分に、あなたの本当に「やりたいこと」が見つかると言われています。

1.得意なこと

得意なこととは、頑張らなくても無意識にできることを指します。

他人から褒められたことや、周りの人と比べて自然にできたこと(例えば、勉強していないのに数学ができた、人より足が速かった、物事を分かりやすく説明できたなど)がこれにあたります。経済学者のピーター・ドラッカーは「強みのみが成果を生む」と述べ、弱みをなくすことよりも、長所を伸ばすことにエネルギーを費やすべきだと強調していますね。

得意なことを仕事にすると、日々の仕事内容が自分の得意分野で構成され、充実感を感じやすくなります。

2.大事なこと(価値観)

大事なことは、自分の心の奥底で望んでいる「本当の欲望」です。

仕事には必ず困難が伴うため、自分の価値観が分かっていないと「なぜ自分はこんなことをやっているんだろう」と虚無感に陥り、仕事を投げ出してしまうことがあります。例えば、「お金持ちになりたい」という願望の奥には「尊敬されたい」、さらにその奥には「ありのままの自分でいたい」という真の価値観があるかもしれません。

価値観は目標のずっと先にある「終わりなき成長」であり、自分自身の行動の軸となります。自分が幸せを感じる瞬間が多い仕事に就くことが、幸福に繋がります。

自分の心の奥底で望んでいる「本当の欲望」は、社会的に良くないとされていることであることも多くあります。社会的に良くないとされていることでもひとまず肯定してあげることが大事です。

3.好きなこと

好きなこととは、趣味や好奇心を感じるものです。

例えば、いつもスマホで調べてしまうことや、お金がなくても休みの日に行ってしまう旅行などがこれにあたります。過去に一番楽しかったことを振り返ることも、自分が楽しいと思うことの共通点を見つけるきっかけになります。興味があることなら、自然とモチベーション高く行動できますよね。

    これらの3つの要素が明確になれば、例えば「物事を分かりやすく説明するのが得意で、ありのままでいたいという価値観を持ち、旅行が好きな人」であれば、旅行代理店、ツアーガイド、YouTubeやブログで旅行情報を発信する仕事などが「やりたい仕事」の仮説として立てられます。

    「やりたいこと感覚」を養う実践トレーニング

    「本当にやりたいことがわかる自分」になるためには、「やりたいこと感覚」を養うことが大切です。

    これは、あなたが今「やりたい」と思っていることを、片っ端から「まずやってみる」ことで育まれます。

    多くの人が「やりたいこと」があるのに、「お金がない」「時間がない」「スキルがない」といった「やらない理由」を見つけて行動しないため、「やりたいことなのにできない」という感覚が染み込み、「やりたいこと感覚」が鈍っていきます。

    その結果、「正解らしきもの」しか選べなくなり、人生にモヤモヤを感じ続けることになります。

    この感覚を取り戻すには、たとえ「しょうもない」と感じるような小さな「やりたいこと」からでも挑戦することが大事です。例えば、「カップラーメンを同時に3つ食べる」「一日中コーラとポテチを食べながら映画を観る」「子供たちを園に預けて、一人でサウナに行く」「一日中、布団に包まって寝る」といった、かつて自分に「禁止令」として課していたことでも構いません。

    これらを実践することで、「やりたいこと感覚」のリハビリになり、最終的には「人生でやりたいこと」という大きな願望も明確になるでしょう。

    失敗を恐れず、自分らしさを育む

    「グリット」を高めて、粘り強く取り組む

    中長期的な目標に向かって頑張れる人には、2つの特徴があります。一つは「興味の一貫性」、もう一つは「努力の粘り強さ」です。

    これらは「グリット」と呼ばれる非認知能力の一つであり、IQとは関係なく、困難にぶち当たっても継続できる力です。

    グリット(grit)とは、「やり抜く力」または「粘る力」のことです。 困難に遭ってもくじけない「闘志」「気概」「気骨」の意味を持つ用語として使用されます。

    諦めやすい人ややりたいことが見つからない人は、この「興味の一貫性」が低かったり、努力を粘り強くできない傾向があります。外交的で協調的な人は、興味の幅が広がりやすく、一つのことに絞りにくい場合もあります。

    失敗を許し、自分らしさに価値を見出す

    失敗を恐れずに挑戦する姿勢は、成長を早めます。

    失敗から学ぶことで、効率よくスキルを身につけることができます。自分らしさを大切にし、そこに価値を見出すことも重要です。自分らしいとは「頑張り屋」であることだとインプットすることも、自己肯定感を高めるのに役立ちます。

    また、自分の「欠点」だと感じている部分も、実は魅力となり得ます。

    少しぽっちゃりしていることや、性格がきついこと、意見がないように見えることなども、視点を変えれば魅力的に映ります。視点を変えてみればダメな「欠点」などありません。

    この「開き直り」は難しいかもしれませんが、親が厳しかったり、失敗を許されなかった幼少期の経験が影響していることもあります。また、他人の目を気にしたり、恥を恐れたりする気持ちも、やりたいことを見つけにくくする要因です。

    失敗を許し、恥への恐れを手放すことで、より自分らしく生きられるようになります。

    上位目標を設定し、行動を継続する

    やりたいことを見つけ、それに向かって継続するためには、中長期的な「上位目標」を明確に設定することが効果的です。

    日々の小さな行動目標(下位目標)が失敗しても、その上位目標が明確であれば、モチベーションを維持しやすくなります。上位目標は、あなたの「自分らしさ」や「価値観」に深く関係するものであり、達成することで心から満足感や充実感を感じられるものです。この上位目標を繰り返し見直すことで、「グリット」を高め、行動を継続する力が育まれます。

    まとめ:専門家と共に、あなたの「本当の願望」を見つけよう

    30代で「やりたいこと」が見つからないという悩みは、決して珍しいものではなく、多くの人が経験するものです。

    その背景には、幼少期の経験、社会からの期待、自己否定、失敗への恐れなど、複雑な心理的要因が絡み合っています。しかし、これらの要因を理解し、自己分析を深めることで、自分の中に眠る「本当の願望」を見つけることができます。

    「やりたいこと」を見つける旅は、一筋縄ではいかないかもしれません。

    自分自身の力で、心の中にある願望が「本当の願望」なのか「嘘の願望」なのかを見抜くことは非常に難しいです。また、「何十年も人生の中で自分に出し続けてきた『禁止令』を解いていく作業は、カンタンなことじゃない」 と言われるように、自己理解と変容には時間とエネルギーが必要です。

    もし、一人でこの「やりたいこと」と向き合うのが難しいと感じる場合や、より深く心の痛みに取り組みたいと考えるのであれば、きちんとしたカウンセラーによるオンラインカウンセリングを受けられることは、大きな力になります。

    • 客観的な視点の提供:カウンセラーはあなたの話を「傾聴と共感」の姿勢で丁寧に聴き、評価や批判をすることなく、安心して話せる安全な空間を提供します。自分一人では気づけなかった考え方や物事の捉え方、解決の糸口を見つけるための新しい視点を提供してくれます。
    • 「嘘の願望」の手放しと「本当の願望」の発見:専門家は、あなたが外部環境によって「欲しいと思い込まされている」 「嘘の願望」を見極め、それを手放す手助けをします。それによって、「本当の願望」に気づきやすくなるでしょう。
    • 自己理解の深化と自己肯定感の向上:対話を通じて、自分自身の感情や思考パターン、価値観について深く理解し、自分を肯定的に捉えられるようになり、自信を持つことができるようになります。
    • 行動変容のサポート:問題を整理し、具体的な行動計画を立てたり、新しい対処法を試したりする際に、適切なサポートを受けられます。特に「やりたいこと感覚」が鈍っている場合は、カウンセラーのマンツーマンサポートを受けながら、一歩ずつ自分を解き放っていくことができます。
    • 「自分らしさ」を取り戻す:幼い頃に抑え込んできた「自分らしさ」を見つけ、「自分のそんなところも、あっていい」と受け入れることで、生きづらさが軽減され、何が好きで何がしたいのかを感じられるようになるでしょう。

    「漠然とした不安」 や「生きづらさ」 を感じているのであれば、一人で抱え込まず、まずはきちんとした専門家のカンセリングを検討してみてください。

    オンラインカウンセリングのような手軽な選択肢もあります。

    小さな一歩が、心を軽くし、これからの人生をより「自分らしく」、そして「充実した」 ものにするきっかけになるでしょう。

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